「安全・安心」はお庭の設計するときに、絶対に考えておかなければなりません。
「安心」なお庭にするためには、心がやすらぐ空間にするにはどうしたらいいかを考えることがポイントです。
できるだけ開放的な空間にすることを意識して、ご先祖も含めた家族の思い出づくりの場にすることをイメージするといいと思います。
「安全」については、「トラブル防止」と「子どもを安心して遊ばせる環境づくり」の2つの観点から考えてみるのが重要です。
「トラブル防止」というのは、防犯や隣家とのトラブルを考えてお庭の設計を行うことです。
防犯というと、頑丈な高い塀を思い浮かべがちですが、実は塀や生垣は低くして、ある程度外からお庭が見えるような状態にすることのほうがお勧めです。
「子どもを安心して遊ばせる環境づくり」については、石ころなどの物理的な要素と、薬剤などの化学的な要素の両面から考えてください。
薬剤対策としては、極力薬剤をまかなくてもよい、虫のつきにくい庭木を選ぶことが最も効果があります。
また、庭木や草花などは一箇所に集中させずに、バランスよく分散させて植えることも害虫対策になります。
すでに土壌が薬剤などで汚染されている可能性のあるときは、庭師などの専門家に相談して土壌改良も考えましょう。
また、庭の段差をなくすバリアフリー化、危険などがった石に注意する、フェンスなどの安全チェックをする、といった対策も考えてください。
防犯に強いお庭づくりについてはこちら→
花や野菜を家族みんなで植えて育てることは、家族のコミュニケーションを向上させるいい機会になります。
花壇をつくればお庭に出る習慣がつきますし、野菜をつくってそれを食べることは「食育」の効果もあります。
まずは、育てやすい花、ハーブ、野菜を選んで、家族で植えて育ててみてください。
家庭菜園についてはこちら→
ウッドデッキは家族をいっしょに過ごすスペースになります。
気軽に外(お庭)に出る習慣がつき、第二のリビングとしても活用することができます。
ただし、雨ざらしになるので素材は十分に吟味してください。
ウッドデッキについてはこちら→
何かの記念に樹木を植えると、その木に対する愛着がより湧いてくるものです。
お庭の設計をする際には、将来の記念日に備えて適切なスペースをあけておくといいでしょう。
芝生はお庭のぬかるみやほこりを防ぐ効果があり、小さな子どもの遊び場としても最適です。
ただし、日陰などでは育ちにくく、管理や手入れにある程度手間がかかることは覚悟してください。
また、種類も複数あるので、自宅の環境にあった適切な種類の芝生を選ぶようにしてください。
無駄なもの、不要なものをお庭から捨て去ることで、お庭は家族みんなが利用する空間になっていき、家族の絆も強まっていくと思います。
こうして日常的には家族で手入れをして、家族だけではむずかしい、伸び過ぎた樹木の剪定などを庭師に相談するようにするのがいいと思います。
お庭づくりをする最大の目的は、お庭で家族団欒の時間を過ごすことだと思います。
花や野菜を育てるのも、ウッドデッキをつくるのも、記念樹や芝生を植えるのも、きれいに手入れをするのも、すべて家族団欒の時間を過ごすためです。
ですから、お庭で行う家族の行事をできるだけ定期的に行ってください。天気のいい日はウッドデッキやお庭で食事をしたり、子どもとお庭に出て遊んだり、友達を呼んでバーベキューをしたり……。
そんなふうに活用することで、お庭は家族それぞれの心に思い出の場として刻まれていきます。
子どもさんも、のびのびと幸せに育っていくのではないでしょうか。
そんな家族の幸せを、私は心から願っています。